こだわりの生産者pick up! ~甘みの強い新鮮なほうれん草を栽培する農家さん~
2022/03/22 11:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆甘くておいしいほうれん草を栽培 今回、お話を伺ったのは、群馬県太田市で鮮度抜群で甘みの強いほうれん草の生産を行う木村勝和さん。 木村さんの祖父が戦後から農業を始め、以後お父様、木村さんと続いてきました。木村さんは農業を始めて25年。ほうれん草はすいかの裏作で生産を始め、現在は周年ほうれん草を栽培しています。気さくで温かなお人柄の木村さんにお話を伺いました。 ◆ほうれん草の名産地 群馬県太田市の農家さん ほうれん草の産地として名高い群馬県。群馬県産のほうれん草は2020年度の出荷量全国1位を誇ります。特に木村さんの農園のある群馬県太田市は、県内でも有数のほうれん草栽培が盛んな地域です。 木村さんの農園では、ハウスと露地でほうれん草の栽培を行っています。冬の陽の光を浴びたほうれん草の緑がとても鮮やかに輝いていました。 ◆丹精込めて土づくりから 木村さんのほうれん草栽培の一番のこだわりは土づくり。農園のある地域は元々砂地でさらさらの土が特徴です。肥料は研究を重ね、豚糞をベースに配合しています。豚糞は植物が育つために必要な窒素と、微生物の有機物分解のバランスが良いそう。土壌が柔らかくなり、かつ乳酸菌などのいい菌がいることで健全なほうれん草が育つのだとか。木村さんの農園の土は、サラサラなだけでなく、しっかり粒が残り、水はけや肥料もちが良いこだわりの土なのです。 ◆ほうれん草栽培は丁寧に ほうれん草栽培は水やりも重要。「水が8割」と言えるくらい、特にタイミングがポイントになるそう。時間帯や乾燥・湿り気などの季節も考え、ほうれん草の様子や天候を見ながら水やりを行っています。水やりは上手にできたかどうかでほうれん草の出来にも差が出るくらい重要なポイントです。 また、収穫後の冷やしこみもおいしいほうれん草づくりには欠かせません。収穫したらできるだけ早く温度を下げた貯蔵庫へ。温度変化のないように一気に冷やして新鮮な状態を保ちます。デリケートなほうれん草栽培、木村さんの丁寧な仕事が光ります。 ◆苦労がある分、面白い デリケートなほうれん草栽培には、子どもを育てるように丁寧さが大切と語る木村さん。「こうやったら正解」というのがないのもまた難しさ。特に天候の変化は、品種の選定から生育状況、収穫量、相場などすべてに関係してくるため苦労も多いのだとか。ただ、その苦労がある分、「品種が良かった」、「あのとき水をあげて良かった」など、収穫したときの面白さがひと際大きいそうです。 手塩にかけて育てたほうれん草、「食べた方から『おいしい』と言ってもらえるのが一番嬉しく、農家の醍醐味」と木村さんは話します。「食べた方が喜んでくれるのが一番」と優しい笑顔で話す木村さんからまっすぐさと情熱を感じました。 ◆木村さん直伝! ~おすすめの貯蔵方法&おすすめの食べ方~ <貯蔵方法> 店頭で販売されている袋の状態のまま、冷蔵庫で保存すると鮮度を維持して日持ちもするそうです。 <おすすめの食べ方> ・シンプルにほうれん草の甘みを味わうおひたし ・ごまと砂糖で和えて甘じょっぱさを楽しむごまあえ(ごま汚し) ・ほうれん草をたっぷり使ったキッシュ ◆何でも楽しく考える 木村さんのモットーは「楽しく」。仕事に限らず何でも楽しく何でも本気で取り組むことを心がけているそう。新しいことへの挑戦意欲も旺盛で、飲食業や観光農園、バーチャル農業など頭の中には多彩なアイデアが広がっています。発想のヒントは「どうしたら楽しいだろうかと常に考えること」。辛いこともネタになるとポジティブに捉え、トラブルもあればあるほど面白く、困難を乗り越えたときの「さすが俺!」という感覚も好きだと語る木村さん。その前向きなお人柄から、農業の無限の可能性が湧き出ていました。そんな木村さんの情熱と愛情がたくさん詰まっているからこそ、おいしいほうれん草なのだと改めて実感。私たち取材陣もたくさんのパワーをいただきました。 これからもこだわりの詰まった甘くておいしいほうれん草と元気をたくさんのお客様に届けてくださるのを楽しみにしています!
こだわりの生産者Pick up! ~鮮度抜群!甘くて実が詰まったブロッコリーを栽培する農家さん~
2021/12/02 18:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆新鮮で甘いブロッコリーを栽培 今回、お話を伺ったのは、埼玉県深谷市で鮮度抜群、実の引き締まったボリューム満点なブロッコリーの生産を行う遠藤剛さん。 遠藤さんの祖父が戦後に開拓団として深谷に来たことがきっかけで兼業農家として農業を始められ、以後、お父様、遠藤さんと続いてきました。遠藤さんは農業を始めて15年、畑や雇用を広げながら現在に至ります。当社では、遠藤さんのこだわりに共感して仕入れを始め、いまではブロッコリーやとうもろこし、葉生姜を納入いただいています。照れながらも温かいまなざしで語る様子がとても印象的な遠藤さんにお話を伺いました。 ◆ブロッコリーの名産地 埼玉県深谷市の農家さん ブロッコリーの産地として名高い埼玉県。生産量は北海道に次ぐ全国第2位を誇る名産地です(2020年)。さらに埼玉県の中でも遠藤さんの農場がある深谷市はブロッコリー栽培が非常に盛んな地域。深谷市は関東ローム層地帯にあり、火山灰が粘土化してできた土壌がブロッコリー栽培に適しています。 甘みが強く、みずみずしさと茎まで食べられる柔らかいブロッコリーが育ちます。そんな深谷市に遠藤さんの畑があり、秋冬ブロッコリーだけで10町歩(約10ヘクタール)の広さを誇ります。取材に訪れた日は雨上がりの晴天で、畑一面がブロッコリーの鮮やかな緑色できれいに覆われていました。 ◆こだわり際立つ丁寧な栽培 まずはブロッコリー栽培のスタートとなる苗づくりからこだわります。野菜の世界では「苗半作(なえはんさく)」と言われ、苗で半分決まるのだとか。種蒔きから自分たちで行い健全な苗に育つよう手をかけて栽培をしていきます。まさに子育てそのものです。さらに、土づくりにもひと工夫。有機農法として栽培時には堆肥を使っています。地元の鶏卵場から仕入れる堆肥には完熟された鶏糞が使われており、土に混ぜて使用しているそう。また、畑の位置によっても泥質が異なるので、畑の位置を変えながら栽培を行っています。「これは経験で見極める」と遠藤さん。ブロッコリーが良く育つ状況や環境を整えながら丁寧に栽培を行っている遠藤さん、職人としてのこだわりが光ります。 ブロッコリーの収穫時には誰もが収穫目安がわかるようオリジナルの輪を使って収穫。慣れてくるとパッとわかるようになるようでセンスが大事だそう。奥が深いです! ◆鮮度が一番のブロッコリー 「鮮度が第一」と語る遠藤さん。収穫したブロッコリーをいかに鮮度の良い状態でお店まで届けるか、遠藤さんならではの鮮度への強いこだわりがあります。 収穫は日が昇る前の4時くらいからスタート。収穫したてのブロッコリーは、すぐに水をかけて冷やしこみを行い、その後、芯温までしっかりと冷やせるように出荷まで低温冷蔵庫で保管します。そうしたひと手間を加えることで、新鮮なままお店に届けることができるのです。 さらに出荷形態にもひと工夫。一般的にブロッコリーは軸を落とした状態で段ボールに入れて出荷されますが、遠藤さんのブロッコリーは軸がついたまま風通しの良いコンテナに入れて出荷します。鮮度を維持し、さらに軸に守られてきれいな形状のままお店に届きます。だからこそ遠藤さんのブロッコリーは、形が整っていてつぼみが詰まったボリューム感あふれる新鮮なブロッコリーなのです。 遠藤さんのブロッコリーには、「より良いものを届けたい」という熱い想いがたっぷり詰まっています。 ◆一番いい肥料のために 遠藤さんは、日々、仕事への効率も重要視しながら栽培を行っています。かつて、とある方から「野菜にとって一番いい肥料はなんだか知ってるかい?」と問われた遠藤さん。「人の足跡だよ」という答えに非常に納得がいったそう。遠藤さんは、しっかりと「足跡」を残しながら畑を歩いて作物の状態をよく見るようにしており、野菜の管理の時間を大切にしています。だからこそ、効率良く仕事を進めながら管理の時間を作れるようにしているのだとか。機械も積極的に導入しながら、捻出した時間で草むしりや他の作物などの管理にも手が行き届くようにしています。 作物のことをとことん考え抜いて栽培を行う遠藤さんの姿勢には感服いたしました。 ◆遠藤さんの農園の皆さん直伝! ~おすすめの貯蔵方法&おすすめの食べ方~ ・おすすめの貯蔵方法 新聞紙にくるんで冷蔵庫で保管。横にせずにつぼみの部分を上に向けて立てて置きましょう。 ・おすすめの食べ方 何といっても塩ゆでブロッコリーが一番。マヨネーズをかけてしょうゆやポン酢をかけて食べるのがおすすめ。また、ブロッコリーのフライは止まらないおいしさ!パン粉の中に粉チーズをたっぷり入れた衣を、房に分けた生のブロッコリーにつけてただ揚げるだけ!粉チーズをたくさん入れて粉チーズが焦げるくらいまで揚げるのが良いそうです。 その他、アヒージョ、炒め物、離乳食など活用の幅は様々。ブロッコリーのポテンシャルはもちろん、遠藤さんのブロッコリーの鮮度が加わってさらに甘くておいしいのです! ◆遠藤さんのこれからの夢 これからの農場を任せていける「人材育成」に力をいれていきたいと遠藤さん。農場を取り仕切る立場として従業員ひとり一人をしっかり見ながら「適材適所」を心がけているそう。「色々な人と一緒に仕事をするのは心強さを感じる」と遠藤さん。野菜へも、そして人へも遠藤さんの優しさと愛情が込められています。 さらに、これからの農業の行方をまっすぐに考えています。農業の世界でも高齢化が進行する中でいかに若い世代が農業の未来を創っていくか。そのためには、「もっと農業の魅力を伝えていかなければならない」と語ってくださいました。 こうした遠藤さんの温かく情熱的なお人柄があるからこそ、おいしい野菜ができるのだなと実感しました。これからも農業界を牽引しながら、こだわりの詰まった野菜をたくさんのお客様に届けてくださるのを楽しみにしています!
こだわりの生産者Pick up! ~甘み&風味豊かなさつまいも「紅はるか」を栽培する農家さん~
2021/11/25 16:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆干し芋&焼き芋で人気「紅はるか」を栽培 今回、お話を伺ったのは、茨城県小美玉市で、「紅はるか」という品種のさつまいもを栽培し、加工品の製造・販売を行っている「株式会社美野里ファーム」の関悠平さんとご家族の皆さん。 関さんの祖父の代から商売を続けており、さつまいもの栽培を手掛け始めたのはお父様の代から足かけ10年。干し芋の加工は30年行っています。 当社にはかねてより夏場の時期に、じゃがいもを納入していただいていました。現在では干し芋や当社で大人気の焼き芋の原料となる「紅はるか」を納入いただいています。仲が良く温かな笑顔が印象的な関さんご一家にお話を伺いました。 ◆さつまいもの名産地 茨城県の農家さん さつまいもの名産地として名高い茨城県。さつまいもの生産量は鹿児島県に次ぐ全国2位で、全国の生産量の実に26%を占めています(2020年)。さらに特産品の干し芋は生産量が日本一で、全国シェアは9割以上を誇ります。そんな茨城県にある関さんの農園では「紅はるか」という品種のさつまいもを栽培しています。 「紅はるか」は、熱を加えたときの糖度が高いのが特徴。糖質の中でも麦芽糖をたっぷり含んでいるので甘みが強く、また後味はすっきりしていて、干し芋や焼き芋にしてもおいしい品種です。関さんの農園を訪れた日はあいにくの雨でしたが、しっとりと濡れたさつまいも畑の様子もまた風情がありました。 ◆丹精込めてさつまいもを栽培 まずはさつまいも栽培のスタートとなる苗づくりからこだわります。「苗で8割決まる」と力を込めて語る関さん。一般的には種芋を使って栽培する農家が多い中、関さんは毎年きっちりと苗づくりから行い、ウイルスフリー苗という病気にかかりにくい苗を使っています。手間やコストはかかりますが、安定して品質の良いさつまいもが収穫できるそうで、出来を左右する重要なポイントです。肥料一つとってもそう。前年の収穫量からの反省を踏まえ、毎年調整をしながら作っています。「毎年、天候や状況が違うからこそ、同じことをやっていても同じにはできない」と話す関さんの表情から、さつまいも栽培への並々ならぬ熱い想いを感じます。 苗を植える作業もひと手間加えています。土に対してななめに穴を空けて植える「もぐら植え」を採用。さつまいもが横に向かって均等に成長していくので形の整ったさつまいもに育ちます。また上からビニールのマルチシートをかけて寒さや霜対策も。まるで赤ちゃんに接するように、さつまいもをかわいがり、大事に育てます。 ◆甘さと風味の良さの秘訣 収穫したさつまいもは、一番保管に適した温度帯である13度に保った貯蔵庫で保管。さらに出荷のタイミングで徐々に温度帯を下げていくと糖度が増していくのだそう。 さらに関さんの農園の紅はるかは一般的に行われているキュアリング処理を行っていないのも大きな特徴。キュアリング処理とは、さつまいもをムロに入れて湿度を上げて保存し、表面の目に見えない傷をかさぶたのような状態にすることで糖度をあげる方法。そうした処理をあえて行わないことで、一般の同じ品種より果皮が薄い関さんのさつまいもは皮ごとおいしく食べることができます。 良いものを作るために努力を惜しまず、ひとつ一つの工程が丁寧だからこそ関さんのさつまいもは甘くて風味がよいのです! ◆人とのつながりを大切に 「輸入品は商流、国産は人と人、だからこそつながりが大切」と話す関さん。生産者や取引先など多くの“人”と関わる中では、いろんな方と話して楽しく仲良くすることを心がけているそう。契約している生産者にも同じ苗・肥料を渡して一緒にものづくりを行っているのだとか。お互いに高め合いながら構築してきたつながりと、「いいもの」を作って得る信頼とで、関さんのさつまいもや商品はたくさんの人の手に渡り愛されているのだと実感しました。 ◆関さん一家直伝! ~おすすめの貯蔵方法&おすすめの食べ方~ ・おすすめの貯蔵方法 ご家庭の冷蔵庫保管だと扉の開け閉めにより温度変化が生じて温度帯が安定しないため、新聞紙にくるんで常温保管がおすすめです。 ・おすすめの食べ方 何といっても焼き芋が一番おいしい!ふかし芋と糖度を比べるとその差は10度以上。さつまいものおいしさを一番堪能できます。また、さつまいもの皮を素揚げして食べるのもおすすめだそう。味付けしなくても塩気を感じられて焼酎のおつまみにも最適だそうです。 ◆夢は“続ける”こと 農家も高齢化が最大の課題。一次産業を守りたいと話す関さん。「良いものを作り続けて安定した価格で取引できれば、他の農家さんや従業員に還元できる。続けるのは大変だけどこれがずっと続けばいい。末代がどこになるかわからないくらい続けば」と語る関さんのまなざしは未来を見据えていました。 持ち前のチャレンジ精神でとことんチャレンジし、毎年「あれをやってみよう!」とチャレンジの連続。紅はるかに挑んだのも大きなチャレンジでした。今後は品質を安定させたり畑を広げたりと、新たな目標も。関さんの熱のこもった力強い言葉に取材陣一同、感動いたしました。これからも関さんご家族の末代までの根の広がりに期待しています! ◆編集後記 栗の栽培・収穫も手掛けている関さんご一家。今年の栗の収穫時に、何と7つ子の栗を発見!通常は3つ程度が多く、7つ入りは大変珍しい栗で関さんたちも初めて見つけたそう。「幸福の7つ栗、この記事を見た方、拡散した方にはいいことがあるかもよ」と楽しそうにお話してくださいました。幸せのおすそわけをいただき、関さんご一家の温かさを感じながら帰路につきました。
こだわりの生産者Pick up! ~甘いだけじゃない「幻のかぼちゃ」を栽培するかぼちゃ農家さん~
2021/10/23 20:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆地元を愛する清水さん夫婦 今回、お話を伺ったのは、北海道有珠郡壮瞥(うすぐんそうべつ)町で、こだわりのかぼちゃを育てている「清水農園」の清水達雄さん。 清水さんの第一声が、「まずこの土地をみてください。遠くに有珠山、その向こうには洞爺湖があります。有珠山は30年に1度噴火をするんですよ。そんな町でかぼちゃを育てています」と地元の町を紹介して頂きました。 ◆自然豊かな大地がおいしい作物を育てる壮瞥町について 北海道の中央南西部、札幌市や新千歳空港から車で2時間の距離にある壮瞥町は、洞爺湖の東に位置する町。世界ジオパークに登録された洞爺湖・有珠山エリアにあります。洞爺湖の南に位置しているため、北海道の中でも冬場は暖かく、澄み渡る空気もおいしい、農作物を育てるのに適した地域と言えます。 清水農園を訪れた時は、雨が降ったりやんだりしていたため、有珠山とは反対方面に大きな虹がかかっていました。農園の直売所の反対側の道端には、暗いコロナ禍を少しでも明るくしたいという清水さんの温かい心遣いで、飾りかぼちゃが並べられていました。その奥に見えるのが有珠山です。 ◆農業は毎年1年生。マニュアルなんてない。だから大変、と同時にやりがいがある おいしいかぼちゃづくりをすることで大事なことは、苗を育てること。鉢の苗を大事に育てて元気な状態で畑に植えることを心掛けています。そのため、苗が大きく育つための土づくりにこだわり、またかぼちゃの状態に合わせて肥料を追肥しています。除草剤は使わず、草取りは手で行っています。 肥料は、かぼちゃをつくる栄養分、味・大きさをつくる栄養分を使い分け、かぼちゃの状態を見極めながら足りていない栄養だけを与えます。その姿はまさに自分の子どもを育てているように見えました。「かぼちゃは暑い、寒い、お腹が空いたと言わないので、よく観察して気に掛けています。子どもを育てるより難しいし、奥が深い。だから面白い。自分の思ったように育って、おいしく収穫できたときや、お客様から『美味しかった、もっとたべたい』と言ってもらえることが次のかぼちゃづくりの原動力になります」と笑顔で語ってくれました。 ◆おいしいかぼちゃを作るために 短い収穫時期で丹念に作業を行い、細心の注意を払いながら「風乾」を行います。「風乾」とは、収穫段階での水気をそのまま保持すると劣化が早いため、収穫したかぼちゃを風通しのよい場所で自然に乾かす工程のこと。 収穫時、日が当たらずに育った面はオレンジ色ですが、風乾で置いておくうちにオレンジ色が徐々にグリーンに変わっていきます。それは「かぼちゃが生きているから」と清水さんはおっしゃいます。清水さんのかぼちゃは、収穫時にひとつ一つタオルで拭いてから運んでいるためとても綺麗です。従業員のみなさんにかぼちゃを大事に扱おうという意識を持ってもらいたいからこその取り組みだそう。かぼちゃが汚れるのを避けるため、雨がふったら絶対に畑に入らない徹底ぶりです。 完熟の一歩手前の肌が黒くなってごつごつしてきた段階で収穫します。清水さんはかぼちゃのへたの部分を見て、食べごろを見極めることができます。へたが真っ白くなると食べごろだそうです。 ◆甘いだけじゃないプラスαのあるかぼちゃ かぼちゃの味をアップさせるためのプラスαは、清水さんのかぼちゃに対する愛情です。観察・診断をしながら畑の土を作り、タイミング良く追肥しながら育てあげるには、たゆまぬ努力が必要です。それもお客様においしく食べてもらいたい、おいしいと言ってもらいたいという、生産者としての想いが強いからなせるわざ。「幻のかぼちゃ」は清水さんの愛情がたくさん詰まったかぼちゃなのです。 ◆清水さんに聞いた「幻のかぼちゃ」 ・「幻のかぼちゃ」の特徴 甘いだけでなく、コクのあるしっとりした味わいがあり、糖度、ねっとりとした粘り気、ホクホク感などが他のかぼちゃと違います。甘さとコクのバランスが絶妙で、一度食べたらまた食べたいと思えるかぼちゃです。 ・おすすめの食べ方 天ぷらで食べるのがおすすめ。果肉が厚いので煮物にしてもおいしく召し上がれます。 バイヤーからのコメント: 「幻のかぼちゃ」とネーミングしたのは、品種はもとより、清水さんしかこの味にたどり着けない、日本で唯一ここでしか生産していない貴重なかぼちゃだからです。ベイシアでは数年前から味にこだわったかぼちゃを求めて産地を探していました。そこで清水さんと出会い、初めは少ない数量から取り扱いをはじめました。取り扱い始め当初、各店舗の青果担当者に聞き取りをしたところ、販売終了後にもお客様から取り扱いの有無の問い合わせがあったほど、その反響を確認。そこで販売数量を拡大するために、順次耕作面積を拡大しながら今に至りました。 他の場所でも同じかぼちゃができないかテストをしましたが、清水さんの作ったかぼちゃに勝るかぼちゃはできませんでした。それは、清水さんがかぼちゃを子どものように育てること、そして収穫も保管も丁寧に行っていることが関係しているのではないかと思います。こだわりの生産者とこだわりの品種が出会ってこその「幻のかぼちゃ」です。是非、一度こだわりのかぼちゃをご賞味ください。 ◆今があるのは教えてくれた師匠のおかげ 清水さんは、人との巡りあいを大事にするお人柄。「人間一人では生きられない。自分で成ったと思って、恩を忘れてしまう人もいるが、自分は師匠がいたから今がある。農業だけでなく、人生を教わった。」原点をいつまでも忘れずに、こだわり続けている清水さん。さらには趣味にもこだわり。一級船舶を取って、洞爺湖で釣りをするのが趣味だそう。またドローンの免許も取得。ドローンを飛ばして広い畑の様子も上から観察しています。 ◆これからの夢は 「65歳で定年と決めている。ダラダラしても仕方がない。何歳までに何をやって、と目標をもっていたい。」昨年、病気を患い、死ぬかもしれないと思ったときに、いろいろ考えた結果だそうです。 今は、基盤をしっかり作り、次の世代に託すことが目標。「俺の色の農業ではなく、自分の色の農業を作っていってほしい。」と終始笑顔で語ってくれました。 ◆新しいことにチャレンジ 清水さんの農園では、若い方にも野菜を味わってもらいたいという想いから、トマトジュースやジェラートを販売しています。写真はかぼちゃのジェラートとシソのジェラート。
こだわりの生産者pick up! 北海道大雪山の山麓と有機肥料で力強く育てる ~「癖が少ない健康な人参」を栽培する人参農家さん~
2021/10/22 14:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆人参を追求し続けるベテラン農家さん 今回、お話を伺ったのは、北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町で、人参特有の癖が少ない健康な人参を育てている原谷(はらや)農園の代表 原谷(はらや)清作(せいさく)さん。赤人参の他に、黒人参や白菜など葉物野菜などを低農薬栽培しています。 20年以上 おいしい人参を追求し続けている原谷さん。こだわりの人参を飲食店や百貨店などに卸しておられ、ベイシアでは今年から販売を開始しました。 ◆山脈に囲まれた留辺蘂町について 北海道の中央山岳地帯の東側に位置し、女満別空港から車で1時間半ほどの距離に留辺蘂町はあります。森林面積がなんと町の88%を占めている、山々に囲まれた大自然あふれる町です。甘納豆などの原料となる白花(しろはな)豆(まめ)の生産量が日本一で、世界初の「冬に凍る川の水槽」が見れることで有名な「大地の水族館(山の水族館)」などの観光スポットがあります。 取材に訪れた日は小雨が降り、周りの山々では紅葉が始まっていました。道中、自然が織りなす、赤や黄色の美しい景色に、思いがけず心を癒されました。本州より一足先に紅葉を楽しめるのは、北海道ならではですね。 ◆おいしい健康人参を研究し続け20年以上! 「昔はうちの人参も特有の嫌な味があったんだよ。」と話し出した原谷さんは長年、人参の傷みの早さに悩まされていました。「専門家などのアドバイスを受け、様々な方法を試し続けた結果、やっとたどり着いたのが“微生物の多様性”を利用したこだわりの農法。独自農法を生み出した時の作物は、これまでとは違う見事な出来栄えだった!」と嬉しそうに当時の様子を教えてくれました。いまでは癖が少なく、長く鮮度を保ち、傷みにくい人参としてお客様から愛されています。 ◆土づくりにもこだわります 肥料は、最大限有機肥料を使用しています。有機肥料は土の中で分解されるまで時間がかかります。その分、野菜は水分や栄養を吸収しようと力強く根を張るからおいしい野菜ができるのではないかと話してくれました。独自農法を生み出してからは、「以前よりも人参が長持ちするようになり、お客様からも『おいしい!』と評価をいただけた。これまでの苦労が報われて、とても嬉しかった。」と話す原谷さんの表情からも笑顔がこぼれていました。 ◆細部にまでこだわった人参がお客様の元へ 収穫された人参は、機械で洗浄されたあと、人の目による傷や形のチェックを経て、お客様の元へ届けられます。洗浄機で人参の甘皮をむいてキレイにすることで、商品化された時もキレイなオレンジ色になります。お客様を想う原谷さんの細部にこだわる心遣いです。売場にある原谷さんの人参がキレイな理由は、こんなところにも工夫があったんだなと写真を撮りながら感じていました。 ◆原谷さん直伝! ~おいしい人参の見分け方&おすすめの貯蔵方法~ ・おいしい人参の見分け方 体に色が濃く鮮やかなものを選びましょう。茎の軸の部分が小さいものを選ぶと芯まで柔らかくておいしいです。 ・貯蔵方法 <冷蔵庫> 人参と人参の間に新聞紙をはさみ保管してください。(0℃~5℃くらい) <冷凍庫> 輪切りにした人参を生のままフリーザーバックに入れ、空気を抜いて冷凍庫で保存してください。 ◆原谷さん直伝! ~原谷農園 人参のおいしい召し上がり方~ ・手作り人参ジュース 人参を皮付きのまま切り、りんごとお好みでハチミツを入れてジューサーにかけます。 人参とりんごの割合は7:3くらいが目安です。 原谷さんいわく、1日コップ1杯くらい飲むのがおすすめです。 ・人参の水煮 人参をお好みの大きさに切り、人参の8割が浸かるくらい水を入れて、水分が無くなるまで煮る。材料は人参と水のみ!人参の硬さはお好みで調整。蒸し煮やレンジ加熱も◎ ・人参のきんぴら 普段のきんぴらごぼうを作る要領で、ごぼうは入れずに、人参のみ。炒めることで、人参の甘さが引き立ちます。 ◆これからの夢 「たくさんの方に、こだわって作った自慢の人参を食べてほしい。本当にありがたいことに、お客様から『原谷さん家の人参を食べたら他の人参は、食べられなくなっちゃうなあ』とうれしい声をたくさんいただいています。お客様からのいただくメッセージが日々のやりがい。そういったメッセージをいただくと、“より健康でおいしい野菜を作らなきゃな”と。健康な野菜を食べることで、人も元気になると思うんだよね。」と、畑に目を向けながら、これからの夢やお客様への想いを語ってくれました。 青果バイヤーからのコメント: 普段、見た目で野菜を購入する方も多いと思いますが、原谷さんのこだわりの栽培方法で育つ人参は格別です。原谷さん自身も長年の栽培の過程で、「少しでも出荷からお客様の手元に届くまでの鮮度を良くするにはどうしたらよいか」と考えてこの栽培方法に辿り着きました。その想いをお客様に伝えることができるように少しでもこの人参の良さを売場でアピールすることができればと思っています。
こだわりの生産者pick up! ~平均糖度12度以上!小玉すいか「八色小町(やいろこまち)」の農家さん~
2021/08/04 12:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆どこよりもおいしいすいかを追求する若手農家 今回、お話を伺ったのは、新潟県南魚沼市で平均糖度12度以上のとっても甘くて、大玉すいかにも負けないシャリシャリ感が特徴の小玉すいか「八色小町」を栽培・出荷している「有限会社 小澤農場」のすいか担当 坂大貴史さんと「駒形農場」の代表 駒形圭太さん。 お客様に新鮮でおいしいすいかをお届けするために、ベイシアは両農場と2017年に栽培農場契約を締結。その後、八色小町を天候不順に強い品質に改良し、栽培面積も増やすことで、今ではベイシア各店に甘くておいしい「八色小町」を納品いただいています。 ◆豊かな自然がおいしい作物を生み出す南魚沼市 新潟県南部の魚沼盆地に位置する南魚沼市は昼夜の寒暖差があり、霊峰・八海山の雪解け水が豊富なことから農作物がおいしいことで知られています。「八色小町」もそのひとつ。両農場のすいか畑は、八海山を含む越後三山を擁する豊かな自然が広がる一角にあります。すべてのすいか畑を合わせると栽培面積は、3.4haととても広い!取材に訪れたのは梅雨明けした7月中旬、夏の暑い日差しにも負けず、大きくツルを伸ばしたすいかが立派に育っていました。 ◆八色小町の甘さの理由は、豊かな自然 7月は昼間が約30℃、夜は約18℃と約12℃の寒暖差がある南魚沼市。その寒暖差がすいかにほどよいストレスとなり、甘くなるんだとか。そして、植物にとって大切な水は、八海山の雪解け水を地下から汲み上げて使用しています。土の上にチューブを通し、地下水を天候に合わせて、必要な時に与えられるよう管理しています。 夏場でも12℃前後の一定の温度の地下水は、農作業で疲れた体に染みわたるおいしさ。この八海山の水をたくさん吸収した「八色小町」。おいしいに決まっています。試食させていただいたすいかの糖度は14度!とっても甘くてジューシーでした! ◆おいしいすいかを追求し続ける 作物を作るのに重要な土壌。貝殻やもみ殻などの有機堆肥を与え、できるだけ農薬を使わない栽培もこだわりのひとつ。すいかが葉っぱに出す小さなサインにも気を配り、状態に合わせて肥料などを与えて、できるだけいい環境ですいかを育てることを心がけているそうです。「今後も、新しい農法にも積極的にチャレンジし、よりおいしいすいかを作るため、努力と研究を進めたい」とすいかに対する熱い想いを語ってくださいました。 大切に育てたすいか。もちろん収穫の際も、1つ1つ丁寧に拭き上げ、毛布を敷いた台車で傷をつけないように運びます。こうして両農場のみなさんの想いが詰まったすいかが店舗に届き、お客様の食卓に並んでいます。 ◆おいしいすいかの見分け方とおすすめの食べ方 果肉部分が多く、皮の近くまで甘くておいしい八色小町。おいしいすいかの見分け方とおすすめの食べ方を教えていただきました。 ・おいしいすいかの見分け方 すいかの黒い縞(しま)模様が縦にまっすぐ入ったものを選ぶと、甘くておいしいすいかにあたる確率が高いそう。 ・おすすめの食べ方 10度~15度で冷やして食べるのがおすすめ!冷やしすぎると、すいかの甘さが弱まってしまうそうなので、冷蔵庫で冷やす場合は、食べる数時間前からがおすすめ ◆仕事の醍醐味とこれからの夢 「収穫の際に、良いすいかが採れるとたくさん手間をかけた分、とても嬉しいですし、お客様に自分たちが作ったすいかがおいしいと言われることが一番のやりがいにつながっています」と話す坂大さん。今後は「さらに畑を広げ、色々な品種のすいかの栽培や新しい農法を取り入れて、より多くのお客様においしい八色小町を届けたいです」と小澤農場 代表の小澤 顕也さんが夢を語ってくださいました。笑顔あふれる小澤農場、駒形農場の皆さん、これからもおいしいすいかをたくさんのお客様に届けてください! 八色小町の栽培は冬からスタートします。新潟県の南魚沼市の豊かな自然の中で、のびのびと育てられた八色小町の成長ムービーをご覧ください。
こだわりの生産者pick up! ~驚くほど大きくて硬い桃「おどろき」を栽培する桃農家さん~
2021/08/03 16:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆驚くほど大きくて硬い品種の桃を生産する農家 今回、お話を伺ったのは、福島県伊達市で、驚くほど大きくて硬いという特徴が名前の由来となっている「おどろき」という品種の桃を栽培・出荷している「種まきうさぎ株式会社」の岡崎靖さん。100年以上続く実家の農家の4代目を継いで桃の生産・出荷や加工品の開発・出荷を行っています。 ベイシアは、約6年前に直売所で硬い桃が売れていると聞き、岡崎さんが生産している「おどろき」の仕入れをスタート。現在まで仕入れを拡大してきました。畑にいるのが楽しいと笑顔で語る生粋の農家さんです。 ◆福島県の山の上にある桃農園 桃の名産地として名高い福島県。桃の収穫量は山梨県に次ぐ全国2位で、全国の収穫量の実に23%を占めています(2020年)。岡崎さんの農園は福島県の豊かな自然の中にあります。水害や霜害などで桃が被害を受けるリスクを避けるため小高い山の上に農園を構えています。「おどろき」の農園は桃の木が約250本、約3600坪の広さを誇り、あたり一帯が桃畑!取材に訪れた7月中旬過ぎは、まだ今年の収穫前の時期でしたが、きれいなピンク色の桃が実をつけていました。 ◆お客様の声を受けて 福島県の桃と言えば甘くて柔らかい「あかつき」が有名どころ。この「おどろき」は昔からある品種の桃ですが、栽培している農家は少なく希少な品種。「桃に触ってみてください」と岡崎さん。手で触っただけでもその硬さが感じられるほどでリンゴのような硬さが特徴です。「硬い桃が好きな人が2割いれば2600万人の方に販売できる」と岡崎さんは話します。実際に直売所に持っていく硬い桃はよく売れるため、硬い桃好きが多いと実感しているようです。直売所ではお客様から直接声が聞けるのが良さ。“とにかく硬い桃が食べたい”“もっと硬くもっと硬く”との声に応えていたらどんどん硬い桃を卸すようになったそう。 ◆デリケートな桃栽培 桃栽培は1つ1つの作業が非常にデリケート。剪定から始まり、3月中にはつぼみを落として花が咲く場所を調整する摘蕾(てきらい)を実施。栄養を全体に行き渡らせるために重要な作業ですが、力加減がとても難しいそう。その後は、花の咲く場所の具合を見て花を取ったり、形の良い実だけを残す作業を繰り返し行ったりと非常に細やか。収穫前の段階では、太陽光を反射させやすいアルミの白い反射板を使って桃の色を発色させていきます。丁寧で繊細な手作業から桃への温かい愛情が伝わります。 ◆栽培の心がけと醍醐味 桃栽培をするうえで、岡崎さんが気を付けているのが「観察」。暇さえあれば畑に足を運びます。桃の木、土、天気、気温など栽培に関する全てを観察することを大切にしています。そうして手間暇かけて育てた桃をその年に初めて収穫するとき1番のやりがいを感じるそう。「40年経っても毎年最初の収穫は格別」と岡崎さん。1年に1回やってくるその瞬間は、まるで自分の子どもが生まれるような気持ちを感じるそうです。時には桃の出来栄えを見て後悔することもあるとか。岡崎さんの桃栽培への熱い想いを感じます。 ◆「おどろき」を食べてみよう! 岡崎さんに「おどろき」を食べる際のポイントを伺いました。 ・おいしい「おどろき」の見分け方 皮全体が真っ赤になった表面に白い斑点が入っているとおいしい頃合いです。 ・おすすめの食べ方 お召し上がりの2時間程前に冷蔵庫に入れて冷やしておきます。皮をよく洗い、さらに皮の細かい毛を洗い落としてから、ぜひ皮ごとお召し上がりください! ◆探求心あふれるマーケター 岡崎さんはとても好奇心が旺盛です。「おどろき」の栽培以外にも、あんぽ柿の生産にも注力したり、「食べるラー油と柿の種」のような加工品を作ったり。どういう商品が売れているのかアンテナを張り、ニュース・新聞・レシピ動画なども活用して情報を仕入れ、次々に新しい商品を開発しています。自らマーケティングを行う“生産者兼商品開発者”の姿に取材陣一同、大変驚きました。 取材中には「この木は何でしょう?」と岡崎さんからのクイズ。趣味でアーモンドの木を育てているそう。「記事に載せて何の木か当たった方に1名様に桃プレゼント!」と無邪気に話す岡崎さん。こだわりのおいしい桃の裏側にはこうして探求心あふれる温かい岡崎さんがいるんだなとしみじみ。これからも岡崎さんからどんな「おどろき」が広がるのか楽しみにしています! ◆編集後記 取材陣が「おどろき」の桃の撮影に夢中になっている間に、岡崎さんはどちらかへお出かけ。戻ってくると、なんと手にクワガタ。ただ残念そうな顔で、「今朝はミヤマクワガタがいたんだよ。」今朝採ったのが事務所にいるからと、帰りに見せていただきました。岡崎さんの人を喜ばせたいという優しさあふれる想いと、自然豊かな福島で夏を感じて帰路につきました。
こだわりの生産者pick up! ~濃厚なのにすっきりとした甘さ!「別海(べっかい)のおいしい牛乳」の酪農家さん~
2021/07/15 00:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。今回はベイシアオリジナル「別海のおいしい牛乳」に生乳を提供いただいている別海町の酪農家のうち、石坂牧場さんをご紹介します。 ◆親子3世代でおいしい牛乳を届ける石坂牧場 お話を伺ったのは、北海道別海町で濃厚なのにすっきりとした甘さが特長の「別海のおいしい牛乳」の生乳を生産する「有限会社石坂牧場」石坂 巧さん。実家の牧場を継いで、総飼養頭数1,040頭の牛を大切に育てています。 約70年前、石坂さんのおじいさんが土地を開拓して酪農を始め、親子3世代にわたって、牛舎と牛の数をコツコツと増やしてきました。現在ではベイシア全店で販売中の「別海のおいしい牛乳」に生乳をご提供いただいています。 ◆生乳生産量日本一を誇る酪農王国 別海町 北海道の東部、根室管内の中央に位置する別海町は、生乳生産量日本一を誇る酪農王国。石坂さんの牧場はそんな北海道らしい豊かな大自然に囲まれた別海町にあります。取材に訪れた日は、天候にも恵まれ、澄んだ空気と青々とした大地の中でたくさんの牛がのびのびと過ごしていました。 ◆おいしい飼料を作るためには、よい土壌が必要 飼料へのこだわりを話してくれた石坂さん。毎月獣医さんに牛の状態や牛乳の成分などを診てもらい、飼料の配合設計をお願いしています。飼料となる牧草とデントコーンは、自分たちで育てるのもこだわりのひとつ。土壌改良の一環で小麦とそばを作り、その肥えた畑で牧草を育てます。「小麦もそばも人間が食べておいしいものが育つ土じゃないと、牧草もおいしく出来上がらない」と語る石坂さん。石坂さんこだわりの飼料と、摩周湖の伏流水を源とする水が、「別海のおいしい牛乳」のおいしさの秘訣のようですね。 ◆酪農業も積極的にシステム化、働きやすい環境へ 搾乳牛は約500頭。搾乳は、1頭につき1日2~3回行います。その他に分娩を控える牛や、生乳が搾れるようになるまで育成中の牛の世話、畑仕事などを行う毎日。牛や人の負担を減らすために機械の導入も進めています。一度に40頭の搾乳ができる機械や牛が自分で搾乳機械に入ると、自動で搾乳作業を行うロボットなども導入しています。効率化してできた時間によって、スタッフの労働環境に余裕が生まれ、より牛たちの健康管理にたっぷりと時間を使えるようになったそうです。 ◆牛は家族同様、大切に育てています おいしい牛乳をつくるために大切なのが、牛の健康状態。牛の糞の状態や体調の変化など、小さなことでもいつもと違う変化があれば、スタッフみんなで共有し、原因を探します。奥さんや息子さんも、ベテランの酪農家が気づかないような小さな変化や改善点にも気づいてくれて、「もっとこうしたら良くなるよねと自ら率先して手伝ってくれるので本当に助かります」と石坂さん。 ◆「別海のおいしい牛乳」の楽しみ方 生産者の石坂さんファミリーに「別海のおいしい牛乳」のおすすめの楽しみ方を教えていただきました。 ●ビタミンカステーラと一緒に 北海道のソウルフードであるビタミンカステーラにすっきりとした甘さがベストマッチ ●牛乳豆腐 沸騰直前まで温めた牛乳1Lに酢を50~80ml入れ、軽くかきまぜてから分離するまでしばらく置きます。目の細かいザルにクッキングペーパーなどを敷いて、水気が切れれば完成。カッテージチーズのようなおいしさが楽しめます!レンジで温めてから食べるのがおすすめです。 ◆仕事の醍醐味とこれからの夢 一般に流通している牛乳や乳製品などのように様々な酪農家の生乳をブレンドして使うのではなく、ベイシアの「別海のおいしい牛乳」は生産農家が限られています。 石坂さんは「ベイシアの別海のおいしい牛乳に生乳を提供するようになってから、“よりおいしい牛乳をお客様に届けたい”という気持ちが強くなりました。自分たちが提供する生乳へのこだわりや責任が芽生え、よりおいしい牛乳を模索するようになりました。これからも改良改善を繰り返し、お客様に飲んでいただき、おいしいと思っていただける牛乳を生産し続けたいです。 また、別海町全体が豊かになるように、酪農や畑作の可能性を広め、全国のみなさんに別海町の魅力を知っていただけるよう励んでいきたいです。」と熱く夢を語ってくださいました。石坂さんの酪農や町に対する熱い想いにベイシア取材陣一同、感動いたしました! ≪別海シリーズのご紹介≫ ①別海のおいしい牛乳  税抜 178円/税込 192円 内容量:1000ml 別海町指定農家の搾りたての牛乳だけをフレッシュにパッキング。濃厚なのにすっきりとしたやさしい甘さをお楽しみいただけます。 ②別海のおいしいミルクソフト  税抜 108円/税込 116円 内容量:160ml 「別海のおいしい牛乳」のおいしさをそのまま閉じ込めた、しっかりと牛乳の風味を感じるミルクソフト。素材の風味を生かすために香料不使用です。 ③別海のおいしい飲むヨーグルト  税抜 298円/税込 321円 内容量:900g 「別海のおいしい牛乳」の生乳を86%使用した濃厚な飲むヨーグルト。濃厚なのにすっきりとした優しい甘さは別海ならでは。香料・安定剤は不使用です。 ④別海のおいしい牛乳使用 バウムクーヘン(プレーン) 税抜 198円/税込 213円 内容量:1個 しっとりふわっと食感の生地から別海のおいしい牛乳のやさしい甘みが広がります。おやつやちょっと小腹がすいたときにおすすめです。 別海のおいしい牛乳使用 バウムクーヘン スティックタイプ(プレーン、クリームチーズ) 税抜 128円/税込 138円 内容量:1個 片手で食べやすいスティックタイプもラインナップ。スティックタイプ限定で濃厚なクリームチーズを練り込んだ「クリームチーズ」も。プレーンとの違いをお楽しみください。 ⑤別海のおいしい牛乳使用 あんドーナツ/白あんドーナツ/塩あんドーナツ  税抜 198円/税込 税込213円 ※品揃えは季節により異なります 北海道小豆あんを「別海のおいしい牛乳」を使用した生地で包みこんだ、くちどけまろやかなあんドーナツです。白あんドーナツは、インゲン豆をあんに使用しています。自然な甘さをご賞味ください。 ⑥別海のおいしい牛乳 ソフトキャンディ/キャンディ 税抜 148円/税込 159円 内容量:70g 「別海のおいしい牛乳」の特徴を最大限に活かしたキャンディ。後味のすっきりとした甘みが特徴です。香料・着色料不使用です。
こだわりの生産者pick up! ~生のまま食べられる!みずみずしくて新鮮なサラダなす農家さん~
2021/06/28 00:00
ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆サラダなすを追求する若手農家 今回、お話を伺ったのは、群馬県太田市でみずみずしさが特徴のサラダなすを栽培・出荷している「株式会社Vege greenタケウチ」の武内光敏さん。実家の農家を継いで様々な品種のなすを栽培されています。 ベイシアと出会い、当初は少量の栽培でしたが、今では、7倍の生産量となり、現在はベイシア各店にサラダなすを納入していただいています。日々、おいしいなすの生産に努力を惜しまない姿にベイシア取材陣一同感動いたしました! ◆全国3位の群馬県をけん引 群馬県のなす栽培は豊かな日照時間を活かし春夏の露地栽培に加え、ハウス栽培も盛ん。なすの生産量は高知県、熊本県に次ぐ全国3位(2019年)。武内さんの農園はそんな群馬県の畑が広がる地域の一角にあります。サラダなすのハウスの大きさは7rとかなり広い!取材に訪れた4月後半、鮮やかな紫色のなすが実をつけていました。 ◆サラダなす栽培は『優しさ』が重要です 通常のなすよりも皮が柔らかくて傷がつきやすいサラダなす。日ごろの手入れから、梱包・出荷まで、一貫して丁寧に扱わなければならず、細心の注意を払っています。 「見た目」にも非常にこだわりを持つ武内さん。なすに対してはもちろん、女性が多く働く職場なので、ハウス内を清潔に保ち、整理整頓もしっかり行って、作業がしやすく働きやすい環境づくりにも腐心をしているそう。武内さんの優しさが伝わります。 ◆年間を通した出荷への挑戦 土の上にチューブを通して、水や養分をなすに与えています。太陽光の量によって自動で調整をしながら注水する仕組みで、なすにとって最も適した量とタイミングで水や養分を吸収させることができるため、日照時間や天候に左右されず、いつでもとてもおいしいなすが育ちます。 様々な方法を試行錯誤し、年間を通してナスを出荷できる体制を目指します。 ◆おすすめの食べ方 水分量が多くとてもみずみずしいサラダなす。あくが少ないので生で食べることができます。普段食べているなすと食べ比べると味の違いがわかるそう。武内さんおすすめの食べ方はコチラ。 ●生のまま ドレッシングをかけるだけでおいしく食べられます。 ●浅漬け なすを切って浅漬けの素に10秒くらい浸すだけでしっかり味がつきます。 ●焼きなす&天ぷら 水分が多いので中がトロトロになり、とろける食感が楽しめます! ◆仕事の醍醐味とこれからの夢 「こだわりを持って育てたなすを食べておいしい!と感想をいただいたり、店頭にならべた商品がすぐに売れてなくなると大きなやりがいを感じます」と話す武内さん。 今後は「独自の栽培方法を群馬県内に広め、全国の皆さんに一年を通して群馬のなすを食べていただけるように励んでいきたい」と夢を語ってくださいました。これからもおいしいなすをたくさんのお客様に届けてください!